静岡県立大学大学院 薬食生命科学総合学府 本文へジャンプ
研究内容


 人は一日に10〜25 kgの空気を体内に取り入れていますが、この量は水分や食物(いずれも一日に1〜2 kg) の摂取量と比べてはるかに多いのです。また、呼吸を通じて絶えず空気を摂取し続けなければなりません。 そこで、身の回りの空気が汚れていると、知らず知らずのうちに大量の汚染物質を体内に吸収してしまうことになります。このため、生活環境中の空気の質は我々の健康に直接影響を及ぼすことになります。
 現在まで、空気中からは種々の有害化学物質が検出されてきており、それらの中には発がん物質なども含まれます。そのため、これらの化学物質に対する健康影響が懸念されています。このような有害化学物質への対策を考える場合には、まず、どのような大気汚染物質がどの程度環境中に含まれ、われわれが日常生活を通じてどのくらい曝露されているかを正確に把握する必要があります。
 大気環境研究室では、 大気環境および室内環境における有害化学物質に焦点を当てて、分析方法の開発、汚染評価、汚染源解析、リスク評価を柱にして、大気汚染と健康影響の関係解明を目指しています。

最近の研究テーマ
大気中の有害化学物質の高感度・選択的分析法の開発
  • HPLCを用いた空気中の代表的発がん物質群である多環芳香族炭化水素の分析法の開発

  • GC-NCI/MS/MSを用いた多環芳香族炭化水素とそのハロゲン誘導体、ニトロ誘導体の分析法の開発

  • サーマルデソープション/GC/MSを用いた有機ハロゲン・ニトロ化合物の高感度分析法の開発

  • 多点同時測定による有害物質の空間分布



リスク評価の一環としての個人曝露評価法の開発

  • 揮発性有機化合物の分析法として、パッシブサンプラーを活用
    した手法の開発

  • 小型、低騒音のポンプを用いたアクティブ法の開発

  • 開発したサンプラーを携帯した実際の個人曝露評価の実施と、
    個人曝露に影響を与える要因の検索


室内環境の評価・対策に関する研究

  • ヒトが一日のほとんどを過ごす室内環境の評価

  • 室内の有害物質の濃度低減法に関する研究

  • シックハウスなどに関係した新たな室内汚染物質の検索



燃焼により生成する多種多様な有害物質の評価と発生メカニズム

  • ハロゲンを含む有機物の不完全燃焼により生成する多環芳香族炭化水素のハロゲン誘導体の構造や発生量に関する研究

  • 燃焼により生成する有害物質の生成メカニズムに関する研究