大学院薬食生命科学総合学府 修士2年生
※食品生命科学科を卒業後に大学院に進学
みなみさん
(静岡県立浜松市立高等学校出身)

 

Q1. どんなことを研究しているのですか?

ヒトが感じる「味」を、「光」を使って客観的・定量的に評価する新しいシステムを開発しています。例えば辛いものを食べた時、自分は余裕なのに、かなりダメージを受けている友達って結構いませんか?ヒトによって辛味の感じ方に差があるからです。しかし、食品メーカーで商品を開発する際は、そのような個人差の影響を排除して“おいしさを定量的に評価”する必要があります。多くの食品メーカーではヒトの感覚を頼りに味を評価しているため、どうしても個人差の影響を受けてしまい、味の評価は曖昧になってしまいます。そこで、私が開発しているシステムを商品開発の現場で活用できれば、味を客観的な数値として算出することができます。今までにない“おいしさ”を誰もが簡単につくり出せるようになるかも!とワクワクしながら研究に取り組んでいます♪
 

辛味受容体を発現させた細胞を使って実験中

 

Q2. どうして大学院に進学しようと思ったのですか?

1つ目は、何より自分の研究が面白かったから。高校生の頃から「おいしさを追求したい」という想いが強く、卒業研究では食品化学研究室に入り、日々ワクワクしながら“おいしさを分子レベルで解明する”研究テーマに取り組んでいました。当初は大学院に進学するつもりはありませんでしたが、「気が済むまで今の研究に没頭したい」と思い、進学を決めました。2つ目は、自分が社会に出てどんな価値を見出せるのか分からなかったから。働くことは、誰かのために価値を見出すことだと私は思います。そう考えた時、「自分に何ができるのか」学部4年時の私には正直想像もできず、「もっと成長しなければ」と思い、進学を決めました。その答えは今でも明確ではありませんが、大学院の2年間を通して“おいしさに関する知識”、“論理的思考力”や“プレゼン力”など多くの力を養い、それらの力を土台に、自分にしかできないような新たな価値を見出していく自信が今の私には強くあります。

 

Q3. 大学院に進学して良かったと思った時はありますか?

大学院に進学して良かったなと思うのは、「憧れていた食品メーカーの研究開発職として働けることが決まったこと」です。私が学部で卒業していたら、この夢は掴めなかったと思います。それは単に「修士卒」という肩書きがあるからではなく、大学院2年間で学部時代の自分とは比べものにならないくらい成長できたと言えるからです。学部4年間は“基礎を固める(教わる)期間”、大学院2年間は“自分自身で考え、動いていく応用の期間”だと私は思います。応用の期間はもちろん失敗も多く、大変なこともありますが、だからこそ成長できるチャンスが山ほどあります。
 

今でも仲良しのサークルメンバーと岩手旅行!わんこそば60杯食べました!