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食品栄養科学部 環境生命科学科 物性化学研究室

研究概要

バイオガス発電施設からの着色排水の効率的な排水処理技術の開発

バイオガス発電は,食品廃棄物などをメタン発酵することで,バイオガスなどの燃料や液体肥料といった有価物を回収することができるプロセスである。しかし,本プロセスから排出される着色排水の処理コストが問題となっており,バイオガス発電の普及を妨げている。現在,この着色廃水は生物学的処理法により処理されているが,主要な着色成分の一つであるポリフェノール類は難生分解性であるため,処理が困難である。そのため,より効率的に処理することが可能な新しい排水処理法の開発が望まれている。

フォトフェントン反応は,鉄イオンと過酸化水素,光エネルギーを組み合わせることにより,OHラジカルを連続的に生成し,それにより様々な難生分解性有機汚染物質を分解除去することが可能な排水処理法である。

本研究では,フォトフェントン反応を用いて,バイオガス発電施設からの着色排水を効率的に処理するプロセスの開発を試みた。また,処理コストを低減させるために,フォトフェントン反応の光源として太陽光を用いた場合との比較も行った。