食品の機能性と生体評価指標(バイオマーカー)の研究 

豊かな食生活は、運動・睡眠と等しく健康維持に重要な生活習慣病予防戦略であり、生体制御異常を正常化する様々な食品栄養成分の作用メカニズム解析は、人類の健康増進・QOLの向上・健康長寿へと繋がる研究分野の重要な一翼を担っています。一方で、生体の恒常性維持機構の破綻は、生活習慣病をはじめとする様々な疾患の要因となるため、生物個体、組織、細胞の生理病理的変化を解析することは、疾患の予防と促進メカニズムを理解する上で非常に重要です。当研究室では、恒常性維持機構に関連する病態に依存した内因性分子の変化と食品成分による予防メカニズムに関する研究を展開しています。また、国内外の共同研究を通じて、国際的にも活躍できる人材の養成を目指しています。

食品由来有効成分の探索と機能性評価
・食品機能性評価法の新規開発
・食品の機能性を高める新規加工技術の開発
・食素材に含まれる有効成分のプロファイル解析

アブラナ科植物などに含まれるイソチオシアネートの研究(代表論文PMID22835833,15026354など)

図.がん予防食品成分イソチオシアネート結合分子探索法の開発
食品成分の機能性を解明するための新規評価法などの開発に取り組んでいます。


大豆ペプチド レグインスリンの研究(代表論文PMID 30442953, 24751752など)


自然薯有効成分 ジオスゲニンの研究(代表論文PMID 30179466, 21367960など)


生活習慣病の予防と促進の分子機構解析
・食事成分の代謝に影響を及ぼす腸管内代謝物の解析
・生活習慣病の炎症バイオマーカー探索
・発がんに関わる活性代謝物の生体障害機構解析

図.生活習慣病の生理病理変化を診断する内因性分子の探索
生体試料を分画し、各機器分析によりバイオマーカーの探索などに取り組んでいます。