研究テーマ

 

長期的な食事履歴を反映する血中リン脂質分子種の解析




肥満はメタボリックシンドローム発症の原因となるため、効果的な減量方法の探索は公衆衛生学的に重要な課題である。肥満の根本的な原因はエネルギー消費量以上のエネルギーを摂取することであるが、近年、脂質と炭水化物の摂取比率が体重調節と肥満関連疾患発症に関与することを示す研究成果が数多く発表されて注目を集めている。カロリー制限を実施する際、推奨されている摂取量を越えている栄養素の摂取を制限する必要があり、長期的な食事履歴を正確に把握することは、栄養介入による肥満予防においてアセスメントの一つとして必須項目となる。現在、食事履歴はヒトの記憶に頼った思い出し法により調査されているため、摂取した栄養素の正確なアセスメントは困難であり、食事履歴を正確に反映するバイオマーカーがあれば、より正確なアセスメントが可能となり、効果的な栄養介入による肥満予防が実施できると考えられる。当研究室では肝臓で合成され、リポ蛋白質の構成成分として血中に放出されるリン脂質に着目し、長期的な食事履歴を反映するリン脂質分子種の解析と、それら分子種が末梢組織に及ぼす影響について検討している。


 

HOME    NEWS    RESEARCH    MEMBER    PUBLICATION    RECRUITMENT    ACCESS    LINK    OB&OG    English