12月14日に三重大学で開催された2019年度日本食品科
学工学会中部支部大会で、学部4年生の佐藤茅乃さん(食品化学研究室所属)が、優秀賞(1位)を受賞しました。同賞は食品科学分野における学術的重要性や社会に与えるインパクト等において特に優れた研究を表彰するものです。
【発表の概要】
世界的な健康志向の高まりとともに、また2015年に国連サミットで採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」と関連した環境負荷の少ない代替肉(フェイクミート)の原材料として、大豆の需要が増えています。 佐藤さん(右)、伊藤圭祐准教授(左)
しかし大豆は、その加工工程において脂質成分の酸化によって
不快な“青臭さ”が発生しやすいことが課題となっています。
佐藤さんは匂い感知(嗅覚)の仕組みに着目し、ヒトが感じる大豆の“青臭さ”を客観的・定量的に測定できる方法の開発に成功しました。この方法を用いることで、分子レベルでの科学的根拠に基づいて、大豆の“青臭さ”を減らす成分を効率的に探すことが可能となります。
本研究成果は食品のおいしさの分子設計に役立つと期待できます。
【受賞演題】
「大豆の青臭さ成分の感知に関わるヒト嗅覚受容体の探索」
佐藤茅乃1、土屋さくら1、小塚康平2、中野祥吾2、伊藤創平2、寺田祐子1、伊藤圭祐1
(1…食品化学研究室、2…食品蛋白質工学研究室)
【関連リンク】
食品化学研究室
https://dfns.u-shizuoka-ken.ac.jp/labs/foodchem/(外部サイトへリンク)
食品蛋白質工学研究室
https://dfns.u-shizuoka-ken.ac.jp/labs/proeng/(外部サイトへリンク)