FOOD AND NUTRITIONAL SCIENCES静岡県立大学 食品栄養科学部 「データサイエンス・AI教育プログラム」設置について

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静岡県立大学 食品栄養科学部では、文部科学省の「数理・データサイエンス・AI教育プログラム」(応用基礎レベル) への認定に必要とされる「データサイエンス・AI教育プログラム」を設置しました。

認定制度について
政府の「AI戦略2019」に基づいて、文部科学省は、内閣府、経済産業省と連携し「数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度」をスタートさせました。主な教育プログラムは、1) すべての大学と短大・高専の学生が修学するリテラシーレベルと、2) その半数が修学する応用基礎レベルです。
1) のリテラシーレベルでは、学生の数理・データサイエンス・AIへの関心を高め、それを適切に理解し活用する基礎的な能力を身につけることを目的とし、2) の応用基礎レベルでは、課題を解決するための実践的な能力を育成することを目的としています。
本認定制度は、数理・データサイエンス・AIに関する知識及び技術について体系的な教育を行う大学等の正規の課程(教育プログラム)を文部科学大臣が認定及び選定して奨励するものです。これにより数理・データサイエンス・AIに関する基礎的な能力 (リテラシーレベル) 及び実践的な能力 (応用基礎レベル) の向上を図る機会の拡大に資することを目的としています。

出典:文部科学省HP
https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/suuri_datascience_ai/00002_00003.htm : 20210315-mxt_senmon01-000020844_1)

本学部の「データサイエンス・AI教育プログラム」
本学部の教育プログラムは、令和5年度からスタートする全学科対象のプログラムで、全学科(食品生命科学科、栄養生命科学科、環境生命科学科)の学生を対象に複数の科目で構成されています。

プログラムの目的
本教育プログラムは、1) すべての学生が身につけるべきデータサイエンス・AIの基礎的な能力を養うこと、2) 自らの専門分野への活用を可能とする応用基礎力を修得することを目的としています。

プログラムの特徴
・「数理・データサイエンス教育強化拠点コンソーシアム」が作成した「数理・データサイエンス・AI(応用基礎レベル)モデルカリキュラム」に対応した教育内容を提供します。
・学生がデータサイエンス・AIへの関心を高め、学ぶことや活用することの楽しさを実感できることも重視しています。

プログラムの修了要件
学部必須科目「基礎統計学」、専門科目「応用統計学」の2科目に加え、各学科の専門科目より2科目 を取得すること。各学科で修得する具体的な科目は以下に示すとおりである。
食品生命科学科
  基礎統計学、応用統計学、食品生命情報科学、食品生命科学実験III
栄養生命科学科
  基礎統計学、応用統計学、データサイエンス・AI、公衆衛生学実験
環境生命科学科
  基礎統計学、応用統計学、食品生命情報科学、環境生命科学実験IV


修了することのメリット

「 『専門』 × 『データサイエンス』 」(ダブルメジャー) の実践力を身につけることができる。
・データサイエンスに係る実践的な能力を獲得していることを就職活動などでアピールできる

学部の到達目標
身につけられる知識・能力・技能(学修成果)
・Society 5.0時代の食品生命科学、栄養生命科学、環境生命科学の各分野におけるデータサイエンス・AIの知識と技術の普及に対し、各々の専門分野における活用方法を体系的に習得する。
・数理・データサイエンス・AI教育プログラムにおける応用基礎レベルに関わるデータサイエンス、データエンジニアリング、AIの知識を習得することができる。
・PythonやRによるプログラミングの習得や、教師あり機械学習を用いた食品生命科学科、栄養生命科学科、環境生命科学科の実験(課題解決型学習:Project Based Learning (PBL) の発表会を含む)により、各々の専門分野のデータの回帰・分類に関わる解析ができるようになり、発表会による総合討論により結果を適切に解釈できるようになる。

各学科の到達目標
食品生命科学科
物質としての食品を情報科学の視点から理解し、得られた情報を応用することができる数理・データサイエンス・AI人材を輩出するための以下の教育を行います。
・食品生命科学分野においてデータサイエンスを行う意義について説明できる。
・食品由来のデータ (食品成分など) を、適切に分析し可視化することができる。
・データをコンピュータで扱うために必要な、基本的な情報科学を理解できる。
・食を通したAIと社会のつながりを説明できる。
・AIを構成する技術である「機械学習 (教師あり・教師なし)」、「深層学習」、「強化学習」を理解することができる。

栄養生命科学科
食と健康長寿の関連を情報科学の視点から理解し、得られた情報を応用することができる数理・データサイエンス・AI人材を輩出するため、以下の教育を行います。
・栄養生命科学分野においてデータサイエンスを行う意義と重要性を説明できる。
・データをコンピュータで扱うために必要な情報科学を理解し、可視化できる。
・AIを構成する技術である「機械学習 (教師あり・教師なし)」、「深層学習」、「強化学習」を理解できる。
・食と保健・医療・介護や、生命科学のデータを適切に分析・評価し、説明できる。
・管理栄養士が多職種と連携してAIを用いた保健・医療・介護サービスを提供する社会について説明できる。

環境生命科学科
生命を育む環境を情報科学の視点から理解し、得られた情報を応用することができる数理・データサイエンス・AI人材を輩出するため、以下の教育を行います。
・環境生命科学分野においてデータサイエンスを行う意義と重要性を説明できる。
・環境と生命現象との関わりから得られるデータを適切に分析・評価し、説明できる。
・データをコンピュータで扱うために必要な情報科学を理解し、可視化できる。
・環境科学や生命現象とAI技術との関連性を説明できる。
・AIを構成する技術である「機械学習 (教師あり・教師なし)」、「深層学習」、「強化学習」を理解できる。

実施体制、プログラムの質保証に向けた取り組み、自己点検結果等
食品栄養科学部に「データサイエンス・AI教育プログラム委員会」を設置し、数理・データサイエンス・AI教育の推進及び質向上を図るため、プログラムの開発、管理及び運営を行います。また、本学部に「データサイエンス・AI教育プログラムの自己点検・評価委員会」を設置し、毎年度、「データサイエンス・AI教育プログラム」の履修状況・修了状況、および、自己点検・評価を実施します。
プログラムの学修成果について、「データサイエンス・AI教育プログラム委員会」は、シラバスで明示された各科目の到達目標を確認するため、客観的かつ厳格な成績評価を行います。また、各科目の授業評価アンケートなどを用いて多面的に学修成果の把握を実施します。

自己点検・評価  2023年度_数理・DS・AI教育プログラム (応用基礎)_自己点検-評価