日本学術会議 公開シンポジウム

2025年度 公開シンポジウム
BVOC研究の新展開-進化論から新規計測法、大気質影響までの最新の知見-

植物が放出する揮発性有機化合物(BVOC)の主成分であるテルペン類は、大気中での反応性が高いためオゾンや二次有機エアロゾルの生成に関与する。また、情報伝達物質として植物-植物間および植物-昆虫間のコミュニケーションを媒介する。同属内でもテルペン類を生産する種とそうでない種が存在し、遺伝的多様性を解き明かす研究も行われつつある。このように、様々な観点から研究対象となるBVOCについて、最新の研究動向を網羅的に紹介する。


主催:日本学術会議農学委員会農業生産環境工学分科会、統合生物学委員会・基礎生物学委員会合同生態科学分科会、公益社団法人大気環境学会植物分科会
共催:日本農学アカデミー 

開催日時

2025 年 6 月 27日(金)13:00 〜 17:00
オンライン開催

申込方法

応募フォームて申し込み受付(こちらをクリック)
先着500名

プログラム

13:00~13:05 開催挨拶
玉置 雅紀(公益社団法人大気環境学会植物分科会)

13:05~13:10 趣旨説明
谷 晃(日本学術会議連携会員/日本農学アカデミー会員/静岡県立大学食品栄養科学部教授)

前半 司会 青野光子(武庫川女子大学環境共生学部教授)

13:10~13:40 「系統進化学的解析から探るブナ科におけるイソプレン放出の進化史」
佐竹 暁子(日本学術会議連携会員/九州大学大学院理学研究院教授)

13:40~14:05 「コナラ属常緑広葉樹のテルペン類合成酵素の遺伝子配列比較」
矢崎 一史(京都大学生存圏研究所特任教授)

14:05~14:30 「植物間コミュニケーションを利用した作物生産」
塩尻 かおり(日本学術会議連携会員/龍谷大学農学部教授)

(休憩:10分)

後半 司会 平野高司(日本学術会議連携会員/北海道大学大学院農学研究院教授)

14:40~15:10 「より精確なBVOC の測定方法とBVOC 放出目録の整備」
谷 晃(日本学術会議連携会員/日本農学アカデミー会員/静岡県立大学食品栄養科学部教授)

15:10~15:35 「植物-昆虫間コミュニケーションを大気汚染が狂わせる」
増井 昇(静岡県立大学食品栄養科学部助教)

15:35~16:00 「BVOC の大気質影響のモデル評価」
井上 和也(産業技術総合研究所研究グループ長)

16:00~16:25 「緑化樹木の都市大気環境への影響:オゾン吸収と BVOC 放出のトレードオフ」
國分 優孝(公益財団法人東京都環境公社東京都環境科学研究所主任研究員)

16:25~16:55 総合討論
進行:谷 晃(日本学術会議連携会員/日本農学アカデミー会員/静岡県立大学食品栄養科学部教授)

16:55~17:00 閉会挨拶
荊木 康臣(日本学術会議連携会員/山口大学農学部長/大学院創成科学研究科教授)

 

過去のシンポジウム(終了しました)
2022年度 公開シンポジウム
東南アジアのアブラヤシ農園の持続的開発の問題点と課題

東南アジアでのアブラヤシ農園の拡大は、熱帯泥炭林などの森林損失や温室効果気体の排出量増加によって地球環境に大きなインパクトを及ぼしている。他方でその地域・国の基幹産業となっており外貨収入の貴重な手段である。日本においても輸入食用油のうち、パーム油は最大の輸入量を占める。本シンポジウムでは、このアブラヤシ農園の開発の背景、および持続的開発と維持における問題点と課題について、最新の知見を紹介する。

広報ポスター

開催日時

2022年9月29日(木) 13:00~17:00

オンライン配信にて開催

申し込み方法

応募フォームにて申し込み受付(応募フォームはこちら

プログラム

【司会】 吉本 真由美(連携会員)

●開催挨拶(13:00~13:05)
  仁科 弘重(会員)

●趣旨説明(13:05~13:10)
  谷 晃(連携会員) 

講演➊(13:10~13:45)
 アブラヤシ農園の拡大が私たちに問うこと―東南アジア発の地球的課題― 
  林田 秀樹(同志社大学 人文科学研究所 教授)

講演➋(13:45~14:20)
 アブラヤシ農園の開発による生態系機能の変化と大気環境への影響
  平野 高司(連携会員、北海道大学 農学研究院 教授)

講演➌(14:20~14:55)
 東南アジアのアブラヤシ農園の拡大が生物多様性・生態系サービスに及ぼす影響 
  鮫島 弘光(地球環境戦略研究機関 生物多様性と森林領域 主任研究員)

●休憩:15分

講演➍(15:10~15:45)
 持続可能なアブラヤシ産業のありかた 
  北川 尚美(会員、東北大学 工学研究科 教授)

講演➎(15:45~16:20)
 持続的なアブラヤシ農園経営に向けた農作物残渣の利活用技術の開発
  近藤 俊明(国際農林水産業研究センター 生物資源利用領域 主任研究員)

●総合討論(16:20~16:50)

●閉会挨拶(16:50~17:00)
  大政 謙次(連携会員)

 

主催:日本学術会議農学委員会農業生産環境工学分科会、日本学術会議環境学委員会環境科学分科会

共催:日本農学アカデミー