宮島功さん(社会医療法人近森会 近森病院 臨床栄養部:高知県)

学部2004年度卒業(臨床栄養学研究室)
大学院博士前期2006年度修了(臨床栄養学研究室)

Q1. どんな仕事をしていますか?
A1. 病院の管理栄養士は、「食と栄養」の面から患者さんのサポートを行っています。近森病院では、患者さん一人ひとりに担当の管理栄養士がおり、病気や病状、年齢や体力などに合わせて、適正な食事の内容を検討し、提供しています。また、入院中に美味しい食事を食べていただけるよう、患者さんの声に耳を傾け、日々メニューの改定や調理方法の工夫を行っています。食事の量や硬さ、大きさなどは、担当の管理栄養士が個別で対応をしています。食事が取りづらい患者さんや食欲がない患者さんへは、食べやすい食事の提案や調整を行っています。
入院中も食事をしっかり召し上がっていただき、少しでも早く回復が出来るようサポートしています。

Q2. 栄養生命科学科の魅力を教えてください
A2. 静岡県立大学の栄養生命学科は、他の大学に比べ基礎的な実験や実習が多く、考察力や洞察力を養うことができます。病院で働く管理栄養士は、日々患者さんのバイタル(血圧や心拍数、体温など)や血液検査、身体所見など様々な情報から患者さんの病態を考察し、栄養サポートにつなげています。本学では、高度な実験や研究を通して、実験で得られた結果からどんなことが考えられるかという考察力を学生時代から学ぶことができます。
また、4年次での卒業論文を通して、専門性の高い知識や高度な実験技術が養われます。さらに海外論文の検索など、臨床現場で働く管理栄養士として必要な知識を習得することができます。チーム医療の一員として臨床業務に従事する管理栄養士も高い専門性を持って働くことが重要です。

Q3. やりがいを感じるときは、どんな時ですか?
A3. 一番は、患者さんが元気になる姿を見る時です。我々管理栄養士は「食と栄養」の面から患者さんをサポートします。入院当初は食欲不振があった患者さんが徐々に回復し、笑顔で食事を取る姿を見ることが、一番のやりがいです。
また、病院には多くの専門職種がいます。他職種とコミュニケーションを取り、チームで患者さんの治療に携わることが重要です。他職種と連携をとり、「患者さんの回復」という一つの目標に向かって多くのスタッフと協働して栄養サポートを行うことに大きなやりがいを感じています。

(職場での宮島さん)