学部2014年度卒業(フードマネジメント研究室)
大学院博士前期2016年度修了(フードマネジメント研究室)
コーヒー産地を周る研修にて、コロンビアでコーヒーの実を収穫する藤原さん
Q1. どんな仕事をしていますか?
A1. 国内の工場を取りまとめ、製品開発、品質保証、営業など様々な部門との橋渡し役となる仕事をしています。例えば、新製品の導入時や工場間の製品展開時などはテスト製造を通して、製品開発部門が設計した通りの味が、品質保証部門が要求する品質で、安定的に効率良く製造出来るようにしなければなりません。私の所属する部署では、そういった関連部署との連携が必要な場面に、部門間の連絡調整を行いながら、工場で製造する際の製品ごとの規格書の作成やテスト製造の実施、製品の味覚確認を中心となって進めており、全社最適な生産体制の構築をマネジメントしています。
味覚確認のための官能検査を実施
Q2. 栄養生命科学科の魅力を教えてください
A2. 食品生命科学科や環境生命科学科の研究室との繋がりや手厚い実験・実習なども魅力的ですが、私が考える栄養生命科学科の魅力は「静岡という立地」だと思います。私は大学4年間、地元静岡食材を使ったレシピコンテストに取り組んだり、アルバイト先の飲食店の繋がりで農家さんを訪ねて収穫を一緒にしたり、店のメニュー開発に取り組ませていただいたり、食育に関するイベントを企画させていただいたりと、学外で食と接する機会に非常に恵まれていました。学生の期間に大学の勉強だけでなく、社会の中で食に関わる機会が得られたことは貴重な経験だったと感じています。卒業後、静岡を出た今となっては、身近に豊かな自然があり、四季を通じて旬の食材が充実している、静岡の土地柄が多様な食材や食体験との出会いのきっかけになったのではないかと思うほどで、在学時は気が付かなかった、栄養生命科学科の大きな魅力の一つなのだと感じています。
Q3. 栄養生命科学科で学んだことが役立っていると感じることはありますか?
A3. 食に対して正しい基礎知識が身についたことです。就職後、仕事をしながらもコーヒーの勉強をして、専門的な知識や技術の習得を行い社内資格の取得などスキルアップを目指しているのですが、その中で在学時の知識、経験が役に立っていると感じています。特に大学1、2年次に食品学や調理学を通じて食材やその加工に関して幅広く、理論的に学んだ事はコーヒーにも通ずる部分が多く、専門的、技術的な内容も容易に理解できるように思います。最近では社内資格の取得がきっかけで、ブラジルやベトナムなどのコーヒー生産国を周る研修に参加出来たりと、新たなチャンスに繋がっており、大学時に学んだ知識・経験が役に立っていると感じています。
Q4. なぜ、大学院に進学したのですか?
A4. 大学院での研究を通じて学びたい事があったからです。大学4年次に研究室に所属し、卒業研究に取り組んだのですが、その内容は教授や先輩から方針を引き継いでいることもあり、研究をするというよりは、研究の仕方を教わるという側面が大きかったように感じました。研究テーマには大変興味があったのですが、研究するには何から始めたら良いのか、どう進めたらいいのか分からず悩んだ事もあり、大学院でもっと学びたい、と考えるようになりました。
大学院に進学後は研究のテーマ選びから研究手法、必要な機材・試薬の選定等、自身で研究を組み立てて検証を進め、自分で情報を集めたり、論理的に判断をしたりする場面を多く経験できました。これにより就職後の新事業の立ち上げや新技術の開発などに役立つ、能動的にチャレンジしていく力が養われたと感じています。