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日本農芸化学会の英文誌の表紙に掲載:トウキンセンカの根に含まれる抗炎症物質

食品栄養科学専攻の大学院生、教員、および株式会社希松との共同研究の成果が、学術論文として日本農芸化学会の英文誌Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry誌に公開され、その内容が表紙に掲載されました。

トウキンセンカ(Calendula officinalis)は南ヨーロッパ(地中海沿岸)原産の植物で、淡黄色の花をつけます。花のエキスは化粧品や、メディカルハーブとして欧米では皮膚や粘膜を修復・保護する軟膏などに用いられています。しかし、トウキンセンカの根は、花を採取した後は廃棄されることが多く、有効に利用されていませんでした。

 今回、食品栄養科学専攻食品分析化学研究室の大学院生と教員らは、株式会社希松との共同研究により、トウキンセンカの根から、文献未記載の新規なアセトフェノン類縁体を発見し、マクロファージ細胞を用いたモデル系において、それらの成分が抗炎症効果を有することを見出しました。この研究成果によって、トウキンセンカの根の有効利用につながる新たな知見が明らかになりました。

 本研究の成果は日本農芸化学会が出版しているBioscience, Biotechnology, and Biochemistry誌に掲載され、その内容が7月号の表紙に掲載されました。

Kadowaki, R. Miyata, S. Mizuno, M. Fujinami, Y. Sato, S. Kumazawa: Prenylated acetophenones from the roots of Calendula officinalis and their anti-inflammatory activity.
Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry 

食品分析化学研究室