実社会で役立つ”食とバイオの最先端”を研究する!

実社会で役立つ”食とバイオの最先端”を研究する!

静岡県立大学 食品栄養科学部は国の代表的な研究予算である科学研究費補助金(食生活分野)の獲得実績が全国一位の学部であり、その研究能力は全国的に高く評価されています 食品生命科学科には”モノ”である食品やその素材の開発・研究に関わる12の研究室が設置されており、教員・学生が一丸となって食品やその開発基盤となるバイオテクノロジー分野の最先端研究を推進しています。
静岡県立大学 食品栄養科学部は国の代表的な研究予算である科学研究費補助金(食生活分野)の獲得実績が全国一位の学部であり、その研究能力は全国的に高く評価されています
 
食品生命科学科には”モノ”である食品やその素材の開発・研究に関わる12の研究室が設置されており、教員・学生が一丸となって食品やその開発基盤となるバイオテクノロジー分野の最先端研究を推進しています。

 

スライド画像をクリックすると各研究室の概要、研究室HPへのリンクが表示されます

drinks_fruit_raspberry_blueberries_lemons_lime_570735_3000x2374_20200610184821905.jpg 食品分析化学研究室分析化学的手法により食品の機能性に科学的根拠を与える lac.jpg 食品化学研究室おいしさと健康を創る“味と香り”の分子機能解析 orgchem_20200610015248914.jpg 食品有機化学研究室ファイトケミカルがつなぐ食と健康 proc.jpg 食品工学研究室食品加工プロセスの高機能化をめざして hum1.jpg 人類遺伝学研究室生活習慣病の新しい予防法の開発を目指して phys2.jpg 食品物理学研究室食品の構造と物性の関係を解き明かす

fpe.jpg 食品蛋白質工学研究室蛋白質を創り、理解し、応用へ     bel.jpg 生物分子工学研究室有用真核微生物(酵母・麹菌)の理解と応用 chemical_20200610015450812.jpg ケミカルバイオロジー研究室微生物や植物の遺伝子情報を人々の健康に役立てる hyg_20200610015740450.jpg 食品衛生学研究室食を通して、生を衛る(まもる)      microbi.jpg 微生物学研究室プロ・プレバイオティクス研究から有害微生物の解析まで info_20210416192734854.jpg 食品生命情報科学研究室情報・生命科学の融合による新たなバイオ材料の創出へ

 

研究室一覧

各研究室名をクリックし、HPをご覧ください。

食品物理学研究室 :食品の構造と物性の関係を解き明かす


 

食品分析化学研究室:分析化学的手法により食品の機能性に科学的根拠を与える


 

食品化学研究室:おいしさと健康を創る”味と香り”の分子機能解析


 

食品有機化学研究室:ファイトケミカルがつなぐ食と健康


 

食品工学研究室:食品加工プロセスの高機能化をめざして


 

人類遺伝学研究室:生活習慣病の新しい予防法の開発を目指して


 

食品衛生学研究室:食を通して、生を衛る(まもる)


 

微生物学研究室:プロ・プレバイオティクス研究から有害微生物の解析まで


 

食品蛋白質工学研究室:蛋白質を創り、理解し、応用へ


 

生物分子工学研究室:有用真核微生物(酵母・麹菌)の理解と応用


 

ケミカルバイオロジー研究室:微生物や植物の遺伝子情報を人々の健康に役立てる


 

食品生命情報科学研究室 :情報・生命科学の融合による新たなバイオ材料の創出へ


 

卒業研究テーマの例

食品生命科学科では、下記に載せたテーマをはじめ、様々な研究を進めています。より詳しく知りたい方は各タイトルをクリックし、研究室のHPをご覧ください。

ミツバアケビ果皮に含まれる抗酸化成分の探索(食品分析化学)
インドネシア産プロポリスに含まれるポリフェノール成分の分析(食品分析化学)
香酸柑橘ダイダイの香り成分による清涼機能の解析(食品化学)
鶏卵タンパク質から生成する新規甘味・コク味成分の作用メカニズム解析(食品化学)
緑茶に含まれる香り成分の合成研究(食品有機化学)
アントシアニンの効率的な合成法の開発(食品有機化学)
豆乳を濃縮する際の粘度上昇の抑制(食品工学)
加熱処理した卵黄プラズマおよびグラニュールを用いたマヨネーズ乳化物の安定性(食品工学)
チョコレートのブルームメカニズムの解明(食品物理学)
ココアバター油脂移行機構の解明(食品物理学)
時計遺伝子の個体差と生活習慣病との関連(人類遺伝学)
個体成長を制御する熱ショックタンパク質に関する研究(人類遺伝学)
グルシドール関連物質のヘモグロビン付加体形成及びヒト暴露状況の解析(食品衛生学)
黄色ブドウ球菌が放出するメンブレンベシクルと毒素ファージ誘導の関連性の解明(食品衛生学)
プロバイオティクス乳酸菌群の菌種再確認と機能性に関する研究(微生物学)
プロバイオティクス食品の候補となる腸内細菌の探索(微生物学)
有用酵素・蛋白質の生産系構築を目的とした出芽酵母や麹菌の未知転写因子の解析(生物分子工学)
有用酵素・蛋白質の生産系構築を目的とした担子菌酵母や麹菌のカーボンカタボライト抑制の解除(生物分子工学)
イチジク由来フラボノイドアルカロイドの発酵生産系の構築(ケミカルバイオロジー)
植物由来トロパンアルカロイドの微生物生産(ケミカルバイオロジー)
難生産性L-アミノ酸酸化酵素の人工設計による改良(食品蛋白質工学)
高次構造情報を加味した部分コンセンサスキメラ蛋白質設計法の開発と検証(食品蛋白質工学)

ミツバアケビ果皮に含まれる抗酸化成分の探索(食品分析化学)
 
インドネシア産プロポリスに含まれるポリフェノール成分の分析(食品分析化学)

香酸柑橘ダイダイの香り成分による清涼機能の解析(食品化学)

鶏卵タンパク質から生成する新規甘味・コク味成分の作用メカニズム解析(食品化学)

緑茶に含まれる香り成分の合成研究(食品有機化学)

アントシアニンの効率的な合成法の開発(食品有機化学)

豆乳を濃縮する際の粘度上昇の抑制(食品工学)

加熱処理した卵黄プラズマおよびグラニュールを用いたマヨネーズ乳化物の安定性(食品工学)

チョコレートのブルームメカニズムの解明(食品物理学)

ココアバター油脂移行機構の解明(食品物理学)
 
時計遺伝子の個体差と生活習慣病との関連(人類遺伝学)

個体成長を制御する熱ショックタンパク質に関する研究(人類遺伝学)
 
グルシドール関連物質のヘモグロビン付加体形成及びヒト暴露状況の解析(食品衛生学)

黄色ブドウ球菌が放出するメンブレンベシクルと毒素ファージ誘導の関連性の解明(食品衛生学)

プロバイオティクス乳酸菌群の菌種再確認と機能性に関する研究(微生物学)

プロバイオティクス食品の候補となる腸内細菌の探索(微生物学)

有用酵素・蛋白質の生産系構築を目的とした出芽酵母や麹菌の未知転写因子の解析(生物分子工学)

有用酵素・蛋白質の生産系構築を目的とした担子菌酵母や麹菌のカーボンカタボライト抑制の解除(生物分子工学)

イチジク由来フラボノイドアルカロイドの発酵生産系の構築(ケミカルバイオロジー)

植物由来トロパンアルカロイドの微生物生産(ケミカルバイオロジー)

難生産性L-アミノ酸酸化酵素の人工設計による改良(食品蛋白質工学)

高次構造情報を加味した部分コンセンサスキメラ蛋白質設計法の開発と検証(食品蛋白質工学)

 

ベストプレゼンテーション賞受賞研究(令和2年度卒業研究発表会)

ベストプレゼンテーション賞受賞研究(令和2年度卒業研究発表会)

食品生命科学科では、優れた卒業研究発表を行った上位3名の学生をベストプレゼンテーション賞として表彰しています。昨年度、受賞対象となった卒業研究の概要を紹介します。
食品生命科学科では、優れた卒業研究発表を行った上位3名の学生をベストプレゼンテーション賞として表彰しています。昨年度、受賞対象となった卒業研究の概要を紹介します。
アミノ酸はタンパク質構成成分としてだけでなく、食品、医薬品や農薬などの原料としても利用が期待されています。中でもD-アミノ酸は食品機能成分として、また美容効果を有する新素材として注目が高まっています。D-アミノ酸の合成法を確立することで、上記研究分野の進展に貢献が期待されます。
 
食品蛋白質工学研究室の石田千晴さんは、超耐熱性L-アミノ酸酸化酵素 (HTLAO) の開発に成功しました。HTLAOは100度の加熱 (10分間) でも活性を保持しており、これまで報告されていたL-アミノ酸酸化酵素と比較しても極めて高い耐熱性を有することが判明しました。HTLAOと化学還元剤を用いた化学酵素法を用いて、3種類のD-アミノ酸誘導体をラセミ体から光学純度>99%、収率>60%で合成することに成功しました (数百mgのスケール)。
 
本研究により、D-アミノ酸の酵素法による合成系確立に向けた研究が進展することが期待されます。
 

アミノ酸はタンパク質構成成分としてだけでなく、食品、医薬品や農薬などの原料としても利用が期待されています。中でもD-アミノ酸は食品機能成分として、また美容効果を有する新素材として注目が高まっています。D-アミノ酸の合成法を確立することで、上記研究分野の進展に貢献が期待されます。
 
食品蛋白質工学研究室の石田千晴さんは、超耐熱性L-アミノ酸酸化酵素 (HTLAO) の開発に成功しました。HTLAOは100度の加熱 (10分間) でも活性を保持しており、これまで報告されていたL-アミノ酸酸化酵素と比較しても極めて高い耐熱性を有することが判明しました。HTLAOと化学還元剤を用いた化学酵素法を用いて、3種類のD-アミノ酸誘導体をラセミ体から光学純度>99%、収率>60%で合成することに成功しました (数百mgのスケール)。
 
本研究により、D-アミノ酸の酵素法による合成系確立に向けた研究が進展することが期待されます。
 

酵母はパンや酒類、味噌、醤油などの製造に用いられるだけでなく、食品加工用酵素などの有用な蛋白質を生産するためにも使われる重要な微生物です。生物分子工学研究室の栗田涼子さんは、酵母の遺伝子Aが遺伝子発現スイッチとして機能することを発見しました。
 
遺伝子Aの働きを調べた結果、遺伝子Aは発酵中に酵母が盛んに増えているときには別の遺伝子Bのはたらきによりオフ、発酵が終わりかけ、栄養素が少なくなったタイミングで一定の間(1日程度)オンになり、やがて遺伝子Aから発現した蛋白質Aにより徐々にオフになることが分かりました。
 
そこで栗田さんは、「遺伝子Aのスイッチの性質は、酵母の増殖には重荷になる有用組換え蛋白質を酵母に生産させるために使えるのでは?」と考え、有用な蛋白質を生産する応用研究にも取り組みました。
 
その結果、遺伝子Aのスイッチを有用蛋白質Xの遺伝子につなぎ、宿主酵母が十分に増殖してから“重い”蛋白質Xの生産を開始することで、蛋白質Xの生産量を増大させることに成功しました。酵母の染色体から遺伝子Aを削除し、スイッチの再オフが起きないようにすると、蛋白質Xの生産量はさらに増大することも実証しました。遺伝子Aをスイッチとして活用したこの新しい生産システムは、食品製造・加工に必要な酵素や、医薬品として使われる蛋白質を効率よく生産することを可能にすると期待できます。
 

酵母はパンや酒類、味噌、醤油などの製造に用いられるだけでなく、食品加工用酵素などの有用な蛋白質を生産するためにも使われる重要な微生物です。生物分子工学研究室の栗田涼子さんは、酵母の遺伝子Aが遺伝子発現スイッチとして機能することを発見しました。
 
遺伝子Aの働きを調べた結果、遺伝子Aは発酵中に酵母が盛んに増えているときには別の遺伝子Bのはたらきによりオフ、発酵が終わりかけ、栄養素が少なくなったタイミングで一定の間(1日程度)オンになり、やがて遺伝子Aから発現した蛋白質Aにより徐々にオフになることが分かりました。
 
そこで栗田さんは、「遺伝子Aのスイッチの性質は、酵母の増殖には重荷になる有用組換え蛋白質を酵母に生産させるために使えるのでは?」と考え、有用な蛋白質を生産する応用研究にも取り組みました。
 
その結果、遺伝子Aのスイッチを有用蛋白質Xの遺伝子につなぎ、宿主酵母が十分に増殖してから“重い”蛋白質Xの生産を開始することで、蛋白質Xの生産量を増大させることに成功しました。酵母の染色体から遺伝子Aを削除し、スイッチの再オフが起きないようにすると、蛋白質Xの生産量はさらに増大することも実証しました。遺伝子Aをスイッチとして活用したこの新しい生産システムは、食品製造・加工に必要な酵素や、医薬品として使われる蛋白質を効率よく生産することを可能にすると期待できます。
 

遺伝子組換えで酵素を大量に生産できれば、食品製造・加工や化学合成プロセスに使うことが容易になり、食品の機能や保存性、安全性の向上等の付加価値向上や製造プロセスの環境負荷低減が期待できます。組換え酵素を大量に作るには、蛋白質が合成されてから直ぐに正しい形に折りたたまれることが重要ですが、アミノ酸配列と折りたたまれやすさの関係はよく分かっていません。

生物分子工学研究室の宮本萌衣さんは、細菌に感染して高速に増殖するバクテリオファージ(ウイルス)に着目し、素早く、正しく折りたたまれる酵素・蛋白質を選び出す方法を開発しました。
 
宿主の細菌は30分程度で2倍になりますが、ファージはわずか10分程度の間に自分のコピーとなる蛋白質とDNAを大量に作って増殖し、次の宿主細胞に再感染します。 宮本さんはファージゲノムを再設計し、この10分の間に正しく折りたたまれた目的蛋白質・酵素を作りだせないファージは淘汰され、より迅速に作りだせるようになったファージはより多くの子孫を安定して残せるよう、ウイルスのライフスタイルをデザインしました。その結果、このファージは宿主バクテリア内で酵素・蛋白質のアミノ酸配列を次々に試しながら感染と突然変異導入を繰り返し、正しく折りたたまれる蛋白質・酵素を作るように高速に進化していきました。
 
卒業研究では、数種類の異なる蛋白質を試し、実証実験を重ねました。このファージ人工進化システムを使い、食品製造・加工に必要な酵素や、医薬品として使われる候補蛋白質のアミノ酸配列を次々と微調整できるようになれば、食と健康の未来がさらに明るくなると期待できます。
 

遺伝子組換えで酵素を大量に生産できれば、食品製造・加工や化学合成プロセスに使うことが容易になり、食品の機能や保存性、安全性の向上等の付加価値向上や製造プロセスの環境負荷低減が期待できます。組換え酵素を大量に作るには、蛋白質が合成されてから直ぐに正しい形に折りたたまれることが重要ですが、アミノ酸配列と折りたたまれやすさの関係はよく分かっていません。

生物分子工学研究室の宮本萌衣さんは、細菌に感染して高速に増殖するバクテリオファージ(ウイルス)に着目し、素早く、正しく折りたたまれる酵素・蛋白質を選び出す方法を開発しました。
 
宿主の細菌は30分程度で2倍になりますが、ファージはわずか10分程度の間に自分のコピーとなる蛋白質とDNAを大量に作って増殖し、次の宿主細胞に再感染します。宮本さんはファージゲノムを再設計し、この10分の間に正しく折りたたまれた目的蛋白質・酵素を作りだせないファージは淘汰され、より迅速に作りだせるようになったファージはより多くの子孫を安定して残せるよう、ウイルスのライフスタイルをデザインしました。その結果、このファージは宿主バクテリア内で酵素・蛋白質のアミノ酸配列を次々に試しながら感染と突然変異導入を繰り返し、正しく折りたたまれる蛋白質・酵素を作るように高速に進化していきました。
 
卒業研究では、数種類の異なる蛋白質を試し、実証実験を重ねました。このファージ人工進化システムを使い、食品製造・加工に必要な酵素や、医薬品として使われる候補蛋白質のアミノ酸配列を次々と微調整できるようになれば、食と健康の未来がさらに明るくなると期待できます。